「ブラバン 」(津原泰水) 

津原 泰水の「たまさか人形堂それから」が面白かったので、今度は、「ブラバン」を読んでみました。

1980年、高校の吹奏楽部で過ごした青春時代。
それから四半世紀経って、楽器からも遠ざかっていた彼らが、仲間の一人の結婚式を機に再結成することになる。

高校時代に見えていたことと見えていなかったこと。
その後の幸せな人生や不幸せな人生。

音楽とともに、過去と現在を行ったり来たりする小説でした。
現役の高校生よりも、昔高校生だった人のほうが、味わい深く読めると思います。

ブラバン (新潮文庫)ブラバン (新潮文庫)
津原 泰水

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「たまさか人形堂それから」(津原 泰水) 

津原 泰水の「たまさか人形堂それから」を読みました。

シリーズ2冊目、ということに気づかずに読んだのですが、これだけでも楽しめました。
老舗の人形店の跡継ぎの澪。
若いけれど天才的な人形作家冨永。
日本人形の修復を担当する師村。
ラヴドール作りが本業の束前。
訳ありのひとたちが、展示会で破壊された人形や、髪の毛が延びる人形など、人形をめぐる「謎」を解決していきます。
それぞれの芸術家としての思いや人形への愛、などいろんなセリフが興味深いです。

この作家の本は初めて読みましたが、もっと他の本も読んでみたいですね。

たまさか人形堂それから (文春文庫)たまさか人形堂それから (文春文庫)
津原 泰水

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「デトロイト美術館の奇跡」(原田マハ) 

原田マハの「デトロイト美術館の奇跡」を読みました。

デトロイトの郊外に生まれ、父と同様、溶接工として自動車会社の工場に勤務していたフレッド。
フレッドに美術館にいくきっかけを作ったのは妻のジェシカだった。
妻が亡くなってからも、一人で≪マダム・セザンヌ≫と対話するためにデトロイト美術館(通称DIA)に出かけることを楽しみにしてたフレッドは、デトロイト市の財政破綻のために、DIAのコレクション売却へ、という新聞の見出しに驚愕する。
ここまでが第一章。
第二章は、セザンヌが妻を描いた作品≪マダム・セザンヌ≫の元の持ち主、富豪で美術品収集家のロバート・タナヒルの話。
第三章は、DIAのキュレーターであるジェフリー・マクノイドの視点で。デトロイト市が財政破綻し、市民の暮らしを守るためには、デトロイト美術館のコレクションを売却するしかないところまで追い込まれる。DIAの職員たちは、デトロイト市はゴッホではなく年金受給者を救うべきだ、という声に戸惑う。
第4章では、デトロイト美術館を守る、という発想の転換から「奇跡」が起きるまでが描かれる。

美術を愛する人たち、美術館の職員や富豪の美術愛好家だけではなく、市井の人々の力が、「デトロイト美術館」を守った、という物語。フレッドとジェシカの二人の物語が心にしみる。

もっと早くこの本を読んでいたら上野の森美術館の「デトロイト美術館展」を見に行ったのに、と残念に思っています。

デトロイト美術館の奇跡デトロイト美術館の奇跡
原田 マハ

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「アウシュヴィッツの図書係」 

「アウシュヴィッツの図書係」を読みました。

ユダヤ人だからという理由で、アウシュヴィッツに収容された少女ディタは、家族収容所の子ども棟で密かに開かれている学校の図書係に任命された。所持することを禁じられている本8冊を、収容所の看守から守り抜くことが仕事だ。

収容所での悲惨な生活。一日を生き延びることすら大変なのに、学ぼうとする子供たちと、教えようとする教師たちがいた。

ディタは、命がけで本を守る。
本の存在は、心をどれだけ遠い世界に連れていってくれることか。

この本に描かれていることが実話を元にしていること、ディタが実在した人物で著者が会いに行ったことをエピローグで読んで驚いた。

ぜひ多くの人にこの本を読んでもらいたい。
中学生や高校生の読書感想文にもおすすめ。

アウシュヴィッツの図書係アウシュヴィッツの図書係
アントニオ G イトゥルベ 小原 京子

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「暗幕のゲルニカ」(原田マハ) 

原田マハ「暗幕のゲルニカ」を読みました。

1937年、スペイン内戦でゲルニカが空爆されたのをきっかけに描かれたピカソの偉大な作品「ゲルニカ」。
2003年には、国連本部に飾られていた「ゲルニカ」のタペストリーが、アメリカ国務長官による「イラクへの武力行使」発表会見の際に「暗幕」で隠される、という事態が発生します。

「ゲルニカ」が描かれ、ニューヨーク近代美術館(MoMA)に展示されるまでを、当時ピカソのもっとも近くにいた女性ドラ・マールの視点から描かれるパートと、9.11で夫を失った八神瑤子が、MoMAで「ピカソの戦争展」を開催しようと奔走するパートが交互に描かれます。

キュレーターとして活躍していた原田マハならではの小説です。
一気に読んでしまいたい気持ちと、もっとじっくり読まなければ、という思いがせめぎ合う作品でした。

暗幕のゲルニカ
暗幕のゲルニカ原田 マハ

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