「フリーダム・ライターズ」原作本 

DVDを観て感動した「フリーダム・ライターズ」の、読みたかった原作をようやく読むことができた。

大学を卒業したばかりの新人国語教師エリンは、ロングビーチの高校で、貧民街(スラム)に住む貧しい生徒たちばかりの荒れた教室の担任になり、読書や日記を書くこと、体験学習などを通して、彼らの人生に大きな影響を与えた。
映画では、エリンの私生活についても描かれているが、この原作本では、生徒たちの日記がメインである。

人種ごとに対立しあい、いがみ合う子どもたち。身を守るために銃を持ち込んだり、身近な人が抗争で殺されたり、麻薬やドラッグなど日本にいては想像しがたい生活。住む家がなくなった子や、性的虐待、病気で苦しむ生徒も登場する。
エリンは、「ロミオとジュリエット」「アンネの日記」「ズラータの日記」などを生徒たちに読ませる。生徒たちは、文学や同じ年代の少女が書いた日記に、自分たちとの共通点を見出す。ホロコーストについて学習したり、アンネ・フランクをかくまった人をよんで話を聞いたりしながら、「寛容」について学んでいく。
また、お互いの日記を編集するために読むあう中でも、自分が一人ではないこと、自分の行動が他人を励ますことなどを学んでいく。

教師の他にアルバイトをしてまで、生徒たちに教材や体験学習の機会を与えたエリンという教師もすごいが、エリンのクラスの生徒たちがみな大学に進学するという奇跡をなしとげたのは教師一人の力ではなく、クラスの団結の力もあるのだと思う。

暴力で解決する世界から抜け出し、文章を書くこと、他人を理解しつながることで、自分たちと周りを変えていった生徒たち。この本を読んだ私たちも、彼らに続くことが期待されているのだ。

フリーダム・ライターズフリーダム・ライターズ
田中 奈津子


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映画のDVDはこちら。
フリーダム・ライターズ  スペシャル・コレクターズ・エディションフリーダム・ライターズ スペシャル・コレクターズ・エディション
ヒラリー・スワンク.スコット・グレン.パトリック・デンプシー.イメルダ・スタウントン.マリオ.エイプリル・ヘルナンデス, リチャード・ラグラベネーズ

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DVDは、もうすぐ廉価版が発売になるみたいです。
フリーダム・ライターズ スペシャル・コレクターズ・エディションフリーダム・ライターズ スペシャル・コレクターズ・エディション
ヒラリー・スワンク, スコット・グレン, イメルダ・スタウントン, パトリック・デンプシー, リチャード・ラグラベネーズ


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「フリーダム・ライターズ」に登場するボスニアの少女が書いた「ズラータの日記」はこちら↓。新刊はないようですが、古本はたくさん出ています。
4576940732ズラータの日記
Zlata Filipovic 相原 真理子
二見書房 1994-04

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最近の日本の小中学生は「アンネの日記」を読んだことがあるのだろうか。
アンネの日記 (文春文庫)アンネの日記 (文春文庫)
Anne Frank 深町 真理子

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「100歳の美しい脳―アルツハイマー病解明に手をさしのべた修道女たち」 

「100歳の美しい脳―アルツハイマー病解明に手をさしのべた修道女たち」を読む。

筆者のデヴィッド・スノウドンは疫学研究者。アルツハイマー病の秘密を探る手がかりを、修道女たちから得られるのではないかと考えた。
修道女たちは、共同生活を送っており、生活が事細かく管理され、詳細な記録が残っていることから、疫学研究者にとっては理想的な研究対象だ。

修道院を案内してもらっていて、記録室にある修道女たちの子ども時代から晩年に至るまでの詳細な記録を発見した著者は宝の山を掘り当てた気分だったことだろう。

高齢になっても精神面の衰えを見せずに活躍する修道女たちの姿、一方で同じような生活をしていてもまわりの世界とのつながりを絶ってしまう人々の違いはどこにあるのか。

さらに、この研究では、死んだあとに脳の組織を調べることにもなるが、修道女たちは快く引き受ける。
「私たちは修道女になったとき、子どもを持たないというつらい選択をしました。でも脳を提供するということで、アルツハイマー病の謎を解くお手伝いができれば、未来の世代に、別の形で生命の贈り物を残すことができるでしょう」とシスター・リタ・シュワルベは語っている。

こうして修道女たちの献身的な協力のおかげで、研究は進んでいく。学歴とアルツハイマー病の関係、食べ物はどういう影響をあたえるか、感情はどうなのか、脳梗塞の有無など、いろんな研究を進めていく。このなかで、修道女たちを単なる研究対象としてみるだけでなく、家族のような気持ちで交流していくのだ。それはやはり修道女たちが、90歳、100歳になっても、知的好奇心に満ち、奉仕の心を持って、周りの人々に接していたからなのだろう。

いろんなことを考えさせられる本だった。

100歳の美しい脳―アルツハイマー病解明に手をさしのべた修道女たち100歳の美しい脳―アルツハイマー病解明に手をさしのべた修道女たち
David Snowdon 藤井 留美


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「面白南極料理人」 

「面白南極料理人」の舞台は、昭和基地から1000km離れた南極ドーム基地。平均気温-57℃という過酷な地で、8人の男たちが、外界から遮断された生活を送ります。
楽しみといえば食べることだけ、という極寒の地で、料理担当の西村氏は、おいしい料理を隊員たちに食べさせることにこだわります。
出発前の食材の準備、パーティ料理の数々など、料理にまつわる話も面白かったけれど、次々起こるハプニングや、個性的な隊員たちの様子も興味深く読めました。

中学生の朝読書用に、小説以外の本もどうかなとすすめてみました。
小説だと、展開が予想できたりするけれど、ノンフィクションは、先が読めないので結構読みづらかった、という感想でした。

面白南極料理人 (新潮文庫)面白南極料理人 (新潮文庫)
西村 淳


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同じ著者の新刊も出たばかりです。こちらも面白そう。
面白南極料理人お料理なんでも相談室 (新潮文庫 に 17-3)面白南極料理人お料理なんでも相談室 (新潮文庫 に 17-3)
西村 淳


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憲法を方言で 

「おくにことばで憲法を」は、方言指導の第一人者大原穣子さんによる各地の方言による憲法前文と憲法9条の紹介です。朗読CDもついています。
堅苦しい法律の文章も、地元の言葉で表現することで、より身近に心に響いてくるものです。

おくにことばで憲法をおくにことばで憲法を
大原 穣子


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今年、我が家のトイレに貼ってあるカレンダーはこれ。
動物たちの写真もとてもかわいいし、それに添えてある各地の方言で書かれた憲法9条もそれぞれ面白いです。
いぬ・ねこなかよし 憲法9条カレンダー 2008いぬ・ねこなかよし 憲法9条カレンダー 2008
岩合 光昭


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このカレンダーの文章は、こちらの本から抜粋したもの。
「全国お郷ことば・憲法9条」は、全国から募集したものの中から選ばれた119の方言訳「憲法9条」を収録しています。一部はCDにも収録されています。
自分の言葉で、「戦争はもうしない」と語ることは、とても大切なことではないでしょうか。
全国お郷ことば・憲法9条全国お郷ことば・憲法9条
坂井 泉


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「トランクの中の日本―米従軍カメラマンの非公式記録」 

「トランクの中の日本―米従軍カメラマンの非公式記録」は、占領軍としてやってきた米従軍カメラマンジョー・オダネル氏が、私用のカメラで残した写真による写真集。

被爆直後の広島、長崎の空からの写真は、当時の日本人には撮ることができないので、貴重なものだ。
爆心地の広い廃墟。
歩き回っていて一番辛かったのは、生き物の存在があたりにまるで感じられないことだったという。

ジープでは瓦礫におおわれた道を進めないため、途中からは馬を買い、馬とともにどこへでも撮影に向かった。
帰国後には、残留放射能による健康被害にも苦しんだという。

たくさんの写真を、あまりに辛い記憶に半世紀の間、トランクの中に封印していたが、どうしても忘れられずに、世の中に出したのがこの写真集。
写真に添えられた文章も味わい深い。

日本や各国で、写真展を開催したそうだがアメリカでは、在郷軍人の反対のため、写真展を開けなかったという。
なぜアメリカ人は写真展に反対したのだろう。
こんなに残酷なことを自分たちが行った、ということを国民に知らせたくなかったからだろうか・・・。

トランクの中の日本―米従軍カメラマンの非公式記録トランクの中の日本―米従軍カメラマンの非公式記録
Joe O’Donnell


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