「亜玖夢博士の経済入門」 

「亜玖夢博士の経済入門」、面白そうだから読んでみようと買ったら、息子が先に読んでしまった本。
あとで、私も読みました。

ブラックな内容で、「みんなホームレスになっちゃんだよ~」という息子の話、読んで納得。
もっとも、ホームレスになって終わり、ではなく、その後があったのですが。

「相談無料。地獄を見たら悪玖夢へ」 というチラシに誘われて、歌舞伎町の怪しげな雑居ビルの一室を訪ねると、そこで待っているのは、奇妙な風体の亜玖夢博士と、これまた風変わりな助手のリンレイ。
困りごとに対する処方箋を亜玖夢博士を書くのですが、それを完全に取り違えるリンレイ(中国人)がまたおかしい。

「行動経済学」や「ゲーム理論」「ネットワーク経済学」など、いろんな経済学の用語を小説のなかで解説してくれます。
ブラックすぎるところもあるのですが、今時の中学生にはこういうのがウケるのですね・・・。

4167773740亜玖夢博士の経済入門 (文春文庫)
橘 玲
文藝春秋 2010-06-10

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夏休みも終わり 

先日、インターネット回線を、NTTのフレッツ光から、auひかりに変更しました。無線LANの設定がなかなかうまく行かず、ブログの更新ができないでいました。
ようやく無線LANがつながるようになったら、今度は子どもが、宿題をするのにパソコンを使っていて、またまたブログが書けない状況。
というわけで、しばらく更新が滞っておりましたが、ようやく復活できましたので、ご安心下さい。

さて、夏休みももうすぐ終わり。
宿題の読書感想文も切羽詰っているのではないでしょうか。
いまから長編を読むのは大変なので、短くてそれでいて、充実した読書感想文が書けそうな本を紹介しておきます。

高校生の読書感想文におすすめの本は、これです。
短くてすぐ読めますが、とても深い内容です。

4272600478茶色の朝
フランク パヴロフ ヴィンセント ギャロ 藤本 一勇 高橋 哲哉
大月書店 2003-12

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小学生、中学生の読書感想文におすすの本は、前にも記事で紹介しましたが、こちらを。
動物好きの子におすすめです。
4097272292ばっちゃん―助けられた繁殖犬たち
井上 夕香 小関 左智
小学館 2000-07

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では、宿題、頑張ってくださいね!

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「できれば晴れた日に 」 板橋 繁 

「できれば晴れた日に―自らの癌と闘った医師とそれを支えた主治医たちの思い 」は、がんと闘ってきた外科医がみずから癌になった時、何を考え、どう行動したのかを綴る稀有な記録。

闘病記としての時系列の日記だけでなく、その日記を書いた時の思いや状況も、あわせて後で自己分析して書いている。また、同僚の医師たちによる感想なども付記されており、客観的な状況もわかる。

子どもたちの未来を見ることができないという無念さ。自分がいなくなったあとの家族の経済状況を心配し、具合が悪くなってからも仕事を続ける様子。
タイトルの「できれば晴れた日に」は息子の言葉から。
また、父が忙しく働いていて子どもと接する時間がなかったことをさして子どもが行った言葉「練習かもしれない」は胸に迫る。

最後のサッカーの試合での奇跡。

重い話なので、メンタル面に自信がない人や、自分が同病の人は読まないほうがいいかも。
そうでなければ、癌で死ぬということ(日本人の3人に1人はがんで死ぬ)を理解するために、読むべき本なのかもしれない。

4892696757できれば晴れた日に―自らの癌と闘った医師とそれを支えた主治医たちの思い (へるす出版新書)
へるす出版 2009-05

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「予告編の天使」 半田浩恵 

「予告編の天使」は、映画予告編制作の現場を舞台とした小説。主人公の坪田奈々は、才能ある先輩たちに囲まれ、毒舌の広告代理店のプランナーには喧嘩をうられ、予告編制作の仕事と格闘する。
先輩たちが教えてくれない「予告編の天使」の正体は?
拍手のとれる予告編を作って、賭けに勝つことは可能なのか?

映画業界の裏話を知ることができて、なかなか面白い本でした。作者はコピーライターとして実際に映画のコピーを制作している人だそうです。

予告編って、見せすぎても、実際に映画を見たときにつまらなくなるし、かと言って魅力ある場面を省略しすぎても映画を観る気にさせないし、ほんと難しいものだと思う。
この本を読んでから、映画の予告編を観ると、どれだけ悩んでこの短い時間の予告編を作ったのだろう、と予告編を作った人の事を想像してしまいました。

映画業界に興味がある方におすすめの1冊。

4838721080予告編の天使
半田 浩恵
マガジンハウス 2010-06-24

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映画業界の本といえば、「字幕屋は銀幕の片隅で日本語が変だと叫ぶ (光文社新書)」も、面白かったです。こちらは、翻訳字幕の裏話です。
433403392X字幕屋は銀幕の片隅で日本語が変だと叫ぶ (光文社新書)
太田 直子
光文社 2007-02-16

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「絵本が目をさますとき」長谷川摂子 

「絵本が目をさますとき」は、「めっきらもっきらどおんどん」でおなじみの絵本作家、長谷川摂子さんが、絵本の選び方、読み方、楽しみ方について縦横に語った本。保育士としての経験も生かして、絵本についてだけではなく、子育てのいろんな局面に対するアドバイスもたくさん入っています。

子育て中の若い母親K子ちゃんへの手紙の形式をとっていて、「どんな絵本から始めたら」という質問に始まります。子どもたちが「くりかえし」を好む理由、ユーモアとナンセンスについて、上手に絵本を読むコツ、など、質問に答える形で、話が展開していきます。
子どもたちは好きだけれど、自分はなんだか入り込めないアンパンマンやノンタンについても考察されていて、なるほどなあと思いました。

紹介されている絵本は、私が子育て中に繰り返し読み聞かせした絵本や月刊の「こどものとも」からも多く登場し、懐かしい気持ちでいっぱいになりました。他にも素敵な絵本が数多く紹介されていて、子どもたちと一緒に読みたかったな、というものも。

子育て真っ最中のお母さん、お父さん、これから子育てする方、そして保育士さんたちにも絶対おすすめ、最強の絵本ガイドであり、子育ての参考書です。
ぜひお読みください。

4834025500絵本が目をさますとき
長谷川摂子
福音館書店 2010-03-17

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「天国旅行」三浦しをん 

三浦しをんの「天国旅行」を読みました。

心中や死をテーマとした短編集ですが、暗い話ばかりではありません。
幽霊話もあったりして、それぞれ違った雰囲気の小説が7篇です。
三浦しをんって、やっぱりうまいですね。

私が好きなのは「初盆の客」。
変わった言い伝えや昔話を集めに来た学生に、農家の娘が話したのは、ウメおばあさんの初盆にやってきた客が語った不思議な話。ウメおばあさんは戦時中、別の男性と結婚していたという。ウメおばあさんの死に方は、辰造おじいさんの死に方をなぞるようだ、と家族はいうが・・・。

他に印象に残ったのは、「君は夜」。
夜になると「夢」というより「もうひとつの生」を生きる少女。眠りの世界では、昼間とちがう名前と生活を持つ。江戸時代に生き、夫の小平と貧しく暮らし、二人で死を選ぶ。
夢の世界の描写がとってもリアルなので、その後の現代での生活の話になってからは、なんだか失速した感じでちょっと残念。

4104541060天国旅行
三浦 しをん
新潮社 2010-03

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自由研究のアイデア 

小学生の夏休みの宿題といえば、自由研究。でもテーマ選びは親子で悩みの種ですよね。

こんなテーマはいかがでしょうか?

「車のナンバープレート」調べ

近所のスーパーやお店など、どこか場所と時間を決めて、車のナンバープレートの都道府県を調べます。
お盆期間とそうでない時で、他県ナンバーの割合がどれくらいかを表にするのです。
旅行などで移動するなら、高速のサービスエリアなどで調べてもいいのでは。
調べながら、地図に数を書き込んでいって、日本人の移動の様子を考察します。
遠くから来ている車や、見たことのない地方のナンバープレートを見つけるとなんだかワクワクしませんか?

(外で調べるので熱中症にはくれぐれもお気をつけ下さい)

ついでに地図の勉強をするなら、こちらがおすすめ。
暗記ではなくパズルのように考えながら地図を学べます。

4334976220地頭力がつく! 地図ドリル
加藤 敦史
光文社 2010-07-17

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これまでに書いた自由研究のネタや参考になる本についての記事は、カテゴリの「自由研究」のところからどうぞ。

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「夏のくじら」(大崎梢) 

大崎梢の「夏のくじら」は、夏におすすめの本。だいぶ前に読んだのですが、夏になるのを待って紹介しています。

高知のよさこい祭りを舞台に、4年前中学生だった頃に出会った年上の女の人を探す篤史が主人公。
東京から高知の大学に入った篤史は、従兄弟の多郎に誘われ、商店街のよさこいチームのスタッフにさせられてしまう。
一般参加者である「踊り子」(参加は有料!)を集め、音楽を決め、衣装を作り、踊りを完成させていく。
準備する中での悩みもつきないし、祭りの当日は、入賞できるかどうか、思い出の人と再会できるかどうか、など最後まで目が離せない。

人探し、という部分がちょっとだけミステリ風味ですが、基本は青春小説ですね。
高知の夏、祭りの熱気と踊る人たちの汗、登場人物それぞれの祭りに対する思い、そして恋。
素敵な小説です。

大崎梢といえば、「平台がおまちかね」や「配達あかずきん」などの「成風堂書店事件メモ」シリーズが有名ですが、この「夏のくじら」もお気に入りの一冊になりました。

4163273301夏のくじら
大崎 梢
文藝春秋 2008-08

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【絵本】「すいかのたね―ばばばあちゃんのおはなし」 

「すいかのたね―ばばばあちゃんのおはなし」は、夏におすすめの絵本。

ばばばあちゃんが、すいかの種を埋めます。それを見ていた動物たちが、なんだろう?と掘り返してみては、つまらない、くだらない、と言いながら埋め戻します。
最後にばばばあちゃんまで・・・。
怒ったすいかのたねの反撃が面白い。

大人も子どもも読んで楽しい、夏に読みたい絵本です。

4834003264すいかのたね―ばばばあちゃんのおはなし こどものとも傑作集
さとう わきこ
福音館書店 1987-09-15

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こちらも夏におすすめのばばばあちゃん絵本。
前に書いた記事はこちら → 【絵本】夏におすすめ「ばばばあちゃんのアイス・パーティー」

4834015416ばばばあちゃんのアイス・パーティ (かがくのとも傑作集―わくわくにんげん)
さとう わきこ
福音館書店 1998-05-15

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「小さいおうち」中島京子 

中島京子さんの作品は、「イトウの恋 (講談社文庫)」が結構気に入っていたので、「小さいおうち」も読むのを楽しみにしていました。

昭和初期、戦前から戦中の東京の一軒家に住む夫婦と一人の男の子の生活を、その家に住み込みで働く女中タキの目から描いた小説。彼女の手記という形をとり、それを読む甥の息子である大学生の健史の感想がところどころ挟み込まれて現在と過去をつないでいます。
女中として最初に勤めた家の作家が語る「いい女中とは」という話が、物語の伏線になっています。

当時の人々の暮らし方を丹念に描写しているのも楽しめるし、最終章も、そういうことだったのか、とちょっとミステリ風味なのでした。

直木賞をとったので、図書館の順番待ちも長いですが、待つだけの価値はあると思います。

4163292306小さいおうち
中島 京子
文藝春秋 2010-05

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バージニア・リー・バートンの絵本「ちいさいおうち」は作中に登場します。私も子どもの頃読んでいました。懐かしいですね。
4001151065ちいさいおうち (岩波の子どもの本)
バージニア・リー・バートン
岩波書店 1954-04-15

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「それゆけ! おやじヘルパーズ 」 

「それゆけ! おやじヘルパーズ 」は、介護の現場に飛び込んだ還暦前後の男たちの奮戦記。
それぞれ異なる理由で介護の世界を目指し、「ホームヘルパー二級講座」を受講し、そこで出会った男性たち5人が、講座終了後に勉強会を立ち上げ、情報交換を続けていく。
他の仕事を定年まで勤めた彼らの目には、介護の世界の矛盾がよりくっきりと現れるのだった。

介護についての苦労話はきくことはあっても、身近なものでないだけに、この本はいろいろ参考になった。
介護保険法改正によりお年寄りが「介護予防地獄」に陥っているだけでなく、働いている人々も、疲れ果てていること。働いている人に絶望感があるのは、報酬の低さや仕事のきつさだけでなく、裁量の幅がない息苦しさがあるからだ、という。
介護の世界では、結婚退社は男がする、というのも初めて知った。介護の仕事が好きであったも、家族を持つとなるともっと稼げる仕事に変わらなければならないのだそうだ
また、障害児の外出の付き添いをするという「ガイドヘルプ」という仕事についてもこれまで知らなかった。

定年退職後に「蕎麦打ち男」にならずに、これまで女性の仕事とされてきた介護に挑戦した男たちに拍手を贈りたい。そして、新たな視点で、介護や介護で働く人々の待遇を改善していこう、あとに続くおやじたちをどんどん誕生させよう、という彼らの思いを応援していきたい。

4062824450それゆけ! おやじヘルパーズ (介護ライブラリー)
東田 勉
講談社 2009-11-27

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「一瞬の風になれ」佐藤多佳子 

みなさんのおすすめ、「一瞬の風になれ」を読みました。
評判通りの傑作青春スポーツ小説でした!

中学時代はサッカーをやっていた新二は、高校では陸上部に入ります。
幼なじみの連は、才能ある短距離走者。彼のように走りたい、と新二は陸上にのめりこみます。
プロのサッカー選手を目指す兄の存在。サッカーファンの両親とともにサッカー一家の中でひとりだけ陸上という馴染みのないスポーツを選んだのは、連に「ボールがなかったらもっと早く走れるのに」と言われたためかもしれない。

辛い練習や、試合での緊張感。陸上部メンバーそれぞれの思い。
個人種目が多い陸上の中で、400mリレーという団体競技が、この本のクライマックスです。4人でバトンを繋ぐだけでなく、チーム全体でこの競技に取り組んでいる様子がいいですね。
走るのは苦手だった私も、読みながら彼らとともにフィールドを走っているような気持ちになりました。

3分冊ですが、一気に読ませてくれます。
中高生の夏休みの読書にもおすすめ!陸上に限らず部活動をしている人なら、共感しながら読めると思います。

4062764067一瞬の風になれ 第一部 -イチニツイテ- (講談社文庫)
佐藤 多佳子
講談社 2009-07-15

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一瞬の風になれ 第二部 -ヨウイ- (講談社文庫)一瞬の風になれ 第二部 -ヨウイ- (講談社文庫)
佐藤 多佳子

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一瞬の風になれ 第三部 -ドン- (講談社文庫)一瞬の風になれ 第三部 -ドン- (講談社文庫)
佐藤 多佳子

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「影法師」百田尚樹  

百田尚樹の「影法師」を読みました。
百田さんの本は、「永遠のゼロ」 そして「ボックス!」と、どちらも娘のお気に入りです。今回は先に読ませてもらいました。

「影法師」は、著者初の時代小説。茅島藩八万石の筆頭国家老に抜擢されたばかりの名倉彰蔵(幼名:勘一)は、二十余年ぶりに国元に戻り、刎頚の友、磯貝彦四郎の消息を聞く。若い頃は、剣術の腕も立ち、藩校の成績も良かった彦四郎だが、不遇の死をとげたという。彰蔵は旧友との出会いや若い頃の出来事を思い出しながら、彼の死の真相を調べていく。なぜ彼はあの時、あんなことをしたのか・・・。

ストーリーを詳しく書くと、読むときの楽しみがなくなるので、これ以上書かないでおきます。
同じ著者の「モンスター」はちょっとがっかりしたのだけれど、この本は、読んで満足でした。おすすめです。ぜひお読みください。

中学生、高校生の読書感想文にもおすすめの本です!

4062162245影法師
百田 尚樹
講談社 2010-05-21

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