「メグル」乾ルカ 

新作の「密姫村」が話題になっていて気になったので、まず旧作の「メグル」を読んでみました。

「ヒカレル」「モドル」「アタエル」「タベル」「メグル」の5章からなる連作短編集。

「あなたは行くべきよ。断らないでね」
大学学生部の足の悪い女性職員から半ば強制されるように行かされたアルバイト。5人の学生たちが、それぞれのアルバイト先で出会った不思議な出来事。その中には、人生を変えるような意味をもつものもあった。

テイストの違った5つの短編の中で、「タベル」が一番好き。
雇い主が作った豪華な手料理を食べる、というバイトを引き受けさせられた橋爪は、中学生の頃のある事件がきっかけでトラウマとなり人前で食事ができない。雇い主をがっかりさせた翌日、友人を誘ってバイトに行った彼は、ある事実に気がつく・・・。
それぞれの悩みを解決したラストが見事。

メグルメグル
乾 ルカ

東京創元社 2010-02-24
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「七人の敵がいる」加納朋子 

加納朋子「七人の敵がいる」を読みました。
面白かったです!!

主人公の山田陽子は、出版社で編集者として働きながら、子育て中。
一人息子の陽介が小学校一年生になり、初めて出席した保護者会。そこで待ち受けていたのは、PTAの役員ぎめでした。爆弾発言をぶちかまし、他の保護者を敵に回し、挙げ句の果てにモンスターペアレント扱い。
その後も、義母義妹、学童保育の保護者会、夫、スポ少、とあらゆるところで敵を作り、それでもなんとか解決策を見出していく陽子の活躍が痛快です。

私のところは下の子がもうすぐ中学卒業。PTAや子ども会からも卒業です。保育所の保護者会、学童保育の保護者会、スポーツ少年団、子ども会、我が家もいろいろありました。本書の登場人物によく似た人たちに出会ったこともあれば、困ったこと、失敗したこと、楽しかったこと・・・。あれこれ思い出しながら読んでいたので、感慨ひとしお。

子育て中のお母さん、特にワーキングマザーの皆さんとその夫、これから子育てをする人たち、必読の一冊です。

学校関係が終わったと思ったら、来年度は町内会の役員の順番でした・・・。忙しい一年になりそうorz

七人の敵がいる
七人の敵がいる加納 朋子

集英社 2010-06-25
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「絶叫委員会」穂村弘 

穂村弘「絶叫委員会」を読みました。
本書は、歌人である穂村弘氏が町で拾った言葉たちを紹介したもの。
貼り紙や、友人の言葉、電車内の会話、恋人たちの会話、色んな一瞬の言葉をつかまえて、そこに鋭いコメントを付け加えています。

Catch of the Day」で紹介されていて、「電車で読んで失敗したかも。」とあったので、自室で読んでおりましたが、突然部屋に入ってきた娘に、「何その顔!!」と呆れられてしまいました。はい、この本は、笑いをこらえなくてもいいように、一人で読むのが正しいです。

4480815090絶叫委員会
穂村 弘
筑摩書房 2010-05

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穂村弘氏の本は、前に読んだ「現実入門」も面白かったです。
こちらは、人生においていろんなことへの経験値が低い穂村氏が、献血や占い、モデルルーム見学などに初挑戦し、その様子を書いたもの。
同行する女性編集者とのやり取りがまた楽しい。
ラストは現実なのかどうか、とっても気になります。

現実入門―ほんとにみんなこんなことを? (光文社文庫)
現実入門―ほんとにみんなこんなことを? (光文社文庫)穂村 弘

光文社 2009-02
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「シカゴよりとんでもない町」リチャード・ペック 

「シカゴよりとんでもない町」は、「シカゴよりこわい町」「シカゴより好きな町」に続くこのシリーズの3冊目。2010年11月に出版されたばかりです。

イリノイ州の田舎町に引っ越してきた牧師一家。姉のフィリスは14歳、妹のルース・アンは今度小学一年生。真ん中の長男ボブの視点から語られるこの物語は、期待を裏切りません。

牧師一家の隣の家は、幽霊屋敷のようで、謎めいたおばあさんが一人で暮らしています。この人がおなじみのダウデル夫人で、引っ越してきたばかりのボブがいじめにあった時も、こっそり助けてくれます。すでに90歳近いのに、元気で、機知に富み、行動力にあふれています。
ルース・アンに慕われ、悪党をこらしめ、若い男女を結びつけ、牧師一家にとんでもない贈り物を贈るダウデル夫人。かっこいいです。
大人も子どもも楽しめる物語です。

4488013295シカゴよりとんでもない町
リチャード・ペック 斎藤 倫子
東京創元社 2010-11-27

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「シカゴより好きな町」リチャード・ペック 

「シカゴより好きな町」(リチャード・ペック)は、「シカゴよりこわい町」の続編です。
前作では、ジョーイとメアリ・アリスの兄妹が二人でおばあちゃんの住む田舎町を訪ねた夏休みの経験を、兄のジョーイの視点から語るのですが、「シカゴより好きな町」では、妹のメアリ・アリスが、おばあちゃんの家で過ごした一年間を語ります。

不況で家を失ったために、15歳のメアリ・アリスは田舎の祖母の家にやっかいになるはめに。
都会からやって来たということでいじめられそうにもなりますが、おばあちゃんのダウデル夫人が、機転をきかして助けてくれます。
ハロウィンには、いたずらをする男の子たちをはげしく懲らしめるおばあちゃん。
お菓子づくりも相変わらず得意だし、人助けもすれば、冬には現金収入もしっかり、と大活躍。
昔の田舎町の暮らしやイベント、おばあちゃんの豪傑ぶり、そしてメアリ・アリスの青春、といろいろ楽しめる一冊でした。

カテゴリーは、「中学生の読書」にしましたが、このシリーズ、読書好きな子なら小学校高学年から楽しめるのではないでしょうか。

4488013198シカゴより好きな町
リチャード ペック Richard Peck
東京創元社 2003-09

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「シカゴよりこわい町」リチャード・ペック 

リチャード・ペックは、児童書やヤングアダルト文学を多数書いている作家で、数々の児童文学賞も受賞しています。最近出た「シカゴよりとんでもない町」が話題になっていて、気になったので、シリーズ第一作の「シカゴよりこわい町」から読んでみることにしました。

舞台は、1930年代のアメリカ、シカゴから遠く離れた田舎町。シカゴに住んでいたジョーイとメアリ・アリスの兄妹は、夏休みの一週間を祖母の住む田舎町に二人だけで送り出されます。
当時のシカゴはギャングが徘徊する恐ろしい町として知られていましたが、田舎町に待ち受けていたのは、大柄で銃をぶっぱなし、近所の人々とは決して仲良くしないおばあちゃんでした。

二人は毎年、おばあちゃんのところに出かけ、変わり者のおばあちゃんと一緒にいろんなことを経験します。法律は無視するし、権威が大嫌い、だけど、弱いものには優しいおばあちゃん。初めは田舎町に来てがっかりしていた二人ですが、次第におばあちゃんのやり方に惹かれていきます。彼らと同じように、読んだ人は誰でもダウデル夫人の大ファンになってしまうことでしょう。

若い人にも大人にもおすすめの児童文学です。
続編も楽しみ。

4488013961シカゴよりこわい町
リチャード ペック Richard Peck
東京創元社 2001-02

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「冠・婚・葬・祭」中島京子 

成人の日の今日にふさわしい本、ということで、中島京子「冠・婚・葬・祭」をご紹介します。

本書には、冠婚葬祭それぞれにちなんだ4つの短編が収められています。
「冠」はもちろん、成人式。
「空に、ディアボロを高く」という短編は、成人式の捏造記事がきっかけで退職することになった新人新聞記者と、取材されたストリートパフォーマーの話。

「この方と、この方」は、過去には数多くの良縁を取り結び、「お見合いおばさん」と呼ばれた女性が主人公。引退したつもりだったが久しぶりに持ち込まれたお見合希望の男女二人をどうするものか、悩む。

「葬式ドライブ」では、上司から老女をひとり、葬式に連れていくように、という命令を受けた新入社員が、福祉車両を手配して彼女と告別式と火葬場へ連れていき、グループホームまで送り届けるのですが・・・。

「最後のお盆」は、両親も亡くなり、田舎の家屋敷を手放す前に昔ながらの「お盆」をやろうと集まる家族たちの風景。そこにはこの世の人でない人達も訪ねてくる。 

どの話も失業や怪我、知人の死といった、暗い話から始まるのですが、ラストはどれも明るく希望的なのがとてもよいです。
最近では失われつつある昔ながらの風習について書きとめながら、今の時代の人と人との新しいつながりを描いた巧みな短篇集でした。

4480427716冠・婚・葬・祭 (ちくま文庫)
中島 京子
筑摩書房 2010-09

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「背表紙は歌う」大崎梢 

大崎梢の<出版社営業・井辻智紀の営業日誌>シリーズ第2弾「背表紙は歌う」を読みました。

第1作の「平台がおまちかね」と同様、ひつじ君とよばれてしまう井辻くんが、書店を回って営業する中で出会う小さな謎や、巻き込まれたトラブルを解決していく短編集です。

「ビターな挑戦者」:井辻くんに暴言をあびせた男の正体は?
「新刊ナイト」では、かつての知り合いに会いたくないためにサイン会を行わない作家さんに、元同級生でサインをもらいたいという書店員にどう対応するか悩む井辻くん。
本の題名にもなっている「背表紙は歌う」は、新潟に出張した真柴くんと協力し合いながら謎を解きます。題名の意味は最後まで読んでなるほど、でした。
「君とぼくの待機会」は、日本有数の文学賞東々賞にノミネートされた作家にある噂が・・・。直木賞候補作が発表された今、とってもタイムリーなお話でした。文学賞をめぐって編集者や出版社、そして書店がこういうふうに動いているのね、と業界ものとしても面白かったです。
「プロモーション・クイズ」は、書店員さんによる本の紹介のコメントをめぐる話と、本の中に出てくるなぞなぞ。成風堂書店が出てきたのは、作者のサービスですね。

というわけで、どの作品も書店業界の裏話+ミステリー、なおかつ心温まるストーリーで、本好きな人ならきっと楽しめると思います。

4488025366背表紙は歌う (創元クライム・クラブ)
大崎 梢
東京創元社 2010-09-11

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「SP 野望篇」 

冬休みに、家族で映画を観に行きました。
「SP 野望篇」です。
ドラマの「SP」の続編、ということで、まずDVDでドラマのほうを観ました。

B0012UYNOGSP エスピー 警視庁警備部警護課第四係 DVD-BOX
エイベックス・マーケティング 2008-07-02

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幼い頃に、両親がテロに巻き込まれて亡くなった井上薫(岡田准一)が主人公。異常に感覚が鋭く、危険を事前に察知する能力があります。井上の上司で、東大法学部卒なのに現場に出るためにノンキャリアとして警視庁に入庁したという尾形総一朗を、堤真一が演じています。

4043852045SP 警視庁警備部警護課第四係 (角川文庫)
金城 一紀
角川書店(角川グループパブリッシング) 2010-10-23

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こちらは、ドラマ版のシナリオ。脚本を書いた金城一紀の脚注付きです。
あ、この役はこの俳優が演じていたのか!という驚きや、脚本に書いたのとは違う映像になったのは、こういう理由、などいろんなことがわかって興味深いです。キャストについての感想や撮影時のエピソードなども。

映画の方は、スピード感あふれるアクションシーンを楽しみました。
ストーリー的には、続編の「SP 革命篇」(3月公開)で完結するようなので、こちらも必見です。

今回の映画のサントラ盤はこちら。
B0040GMEIG『SP 野望篇』オリジナルサウンド・トラック
菅野祐悟 サントラ
avex trax 2010-10-27

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「あたらしいみかんのむきかた」 

お正月、こたつでテレビのおともは、やっぱりみかん。
みかんの皮のむき方についての、面白い本を発見しました。
みかんの皮で、馬やうさぎなどの動物を作っちゃうのです。
アマゾンのリンクに動画もありますので、一度ご覧ください。
冬休みに子供さんと一緒に楽しめます。

4092271468あたらしいみかんのむきかた
岡田 好弘 神谷 圭介
小学館 2010-11-16

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こういうのもあります。
407265566Xみかんでつくれるゾウ&仲間たち
笹川 勇
主婦の友社 2009-01-30

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【絵本】「しろいうさぎとくろいうさぎ」 

明けましておめでとうございます。

うさぎ年にちなんで、うさぎの出てくる絵本の中で私のお気に入りをご紹介します。
最初は、「しろいうさぎとくろいうさぎ」。

白いうさぎと黒いうさぎ。ふたりはとても仲良しで、いつも一緒にいるのですが、ある日黒いうさぎが悲しそうな顔をします・・・
最後には幸せになるふたり。
表情豊かなうさぎ立ちを描いた絵が素晴らしい絵本です。

4834000427しろいうさぎとくろいうさぎ (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)
ガース・ウイリアムズ
福音館書店 1965-06-01

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「わたしのワンピース」、こちらも主人公はうさぎです。
真っ白な布で作ったワンピースが、周りの自然の景色とともにいろんな柄に変わっていきます。
歌のような文章もおもしろいし、ページごとに変わるワンピースの柄も素敵。
赤ちゃんから楽しめる絵本です。
4772100180わたしのワンピース
にしまき かやこ
こぐま社 1969-12

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クリスマスのお話ですが、これもおすすめ。
いい話です。
4591005305子うさぎましろのお話 (おはなし名作絵本 3)
佐々木 たづ 三好 碩也
ポプラ社 1970-02

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というわけで、うさぎ年の今年も、いろんな本や絵本などを紹介していきます。
今年もどうぞよろしくお願いします。

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