「彫刻家・籔内佐斗司流 仏像拝観手引」 

「直伝 和の極意 彫刻家・籔内佐斗司流 仏像拝観手引 (趣味工房シリーズ)」を見かけて即購入。
仏像関連の本って、つい買ってしまうんですよね。

この本は、NHKテレビテキストになっていますが、これだけ読んでも十分勉強になります。
写真がたくさんある割にはお値段もそれほど高くありません。

彫刻家・籔内佐斗司氏が、仏像について制作の技法や修復、保存と言った観点からも語ります。模刻制作の過程を紹介することによりそれぞれの仏像の製作技法に迫ります。興福寺天燈鬼立像の「胴切り」という技法には驚かされます。
また仏像の歴史や、基本的な見方についても述べられていますし、登場した仏像の所蔵寺院の情報も載っています。

案内役としてところどころに登場するキャラクターはなくてもよかったかな・・・

直伝 和の極意 彫刻家・籔内佐斗司流 仏像拝観手引 (趣味工房シリーズ)直伝 和の極意 彫刻家・籔内佐斗司流 仏像拝観手引 (趣味工房シリーズ)
薮内 佐斗司

NHK出版 2011-10-25
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仏像の本をもう一冊。
「月刊たくさんのふしぎ あみださま大修理」は、子供向けの雑誌ですが、なかなか充実しています。
仏像が大切にされてきたこと、修理をする前に魂を抜くことに始まり、順を追って、修復する様子を描きながら、仏像の作り方がわかる本です。修復の最後には、「古色」といって古っぽく色をつけるのだそうです。

月刊 たくさんのふしぎ 2007年 02月号 [雑誌]月刊 たくさんのふしぎ 2007年 02月号 [雑誌]

福音館書店 2006-12-22
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【コミック】「壬生義士伝(3)」 

浅田次郎・原作、ながやす巧・漫画の「壬生義士伝」3巻が出ていました。
「壬生義士伝」は、原作も大好きなのですが、漫画もなかなかよいのです。

3巻では、吉村貫一郎と妻・しづとの出会いと結婚までのいきさつを回想で、そして脱藩前後の事情を息子嘉一郎の友人、桜庭弥之助の視点から描きます。

丁寧に描かれた人物と風景。懐かしい盛岡弁。
今回は、残忍なシーンが登場しないのもよいです。
大事にとっておいて、全巻そろったら、最初から読み直して感動に浸りたい1冊です。

壬生義士伝(3) (KCデラックス)壬生義士伝(3) (KCデラックス)
ながやす 巧 浅田 次郎

講談社 2011-09-09
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原作はこちら。
壬生義士伝 上 (文春文庫 あ 39-2)壬生義士伝 上 (文春文庫 あ 39-2)
浅田 次郎

文藝春秋 2002-09
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壬生義士伝 下 (文春文庫 あ 39-3)壬生義士伝 下 (文春文庫 あ 39-3)
浅田 次郎

文藝春秋 2002-09
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「小説 琉球処分」大城立裕 

「小説 琉球処分」を読みました。

高校では世界史選択で、日本史についての知識は中学校が最後、という私にとって沖縄の歴史は、1972年の沖縄返還以後のことしか知りませんでした。
「テンペスト」を読んで、琉球王国が、冊封体制といって中国(清国)の臣下でありながら、一方で日本の島津藩にも従属していた、ということを知りました。
「小説 琉球処分」では、明治の世となり、琉球を日本に組み入れたい明治政府と、琉球王国をいかに守るか悩む琉球王国の支配層たちのせめぎあいを描いています。
戦略的に重要な位置にあり、独特な文化を持つ琉球王国。琉球側は、中国との長い間の関係を絶つことには抵抗がありますが、明治政府側はなんとしても日本の領土にしたいところ。藩王は病気であり、交渉の前面に立つことができない状態であり、家臣である士族たちは、日本からの申し入れにどう答えるか大いに悩みます。

長くて、しかもあまり楽しい話ではないので、読むのに結構時間がかかりましたが、沖縄について知るためには、これを読まなくては・・・と最後まで読み終えたのでした。

小説 琉球処分(上) (講談社文庫)小説 琉球処分(上) (講談社文庫)
大城 立裕

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小説 琉球処分(下) (講談社文庫)小説 琉球処分(下) (講談社文庫)
大城 立裕

講談社 2010-08-12
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「ブック・ジャングル」石持 浅海 

石持浅海の「ブック・ジャングル」を読みました。

閉館が決まった図書館に、深夜忍び込んだ二組の男女。図書館員を父に持つ百合香とその友人の高校生3人組と、大学生の男二人。
彼らに襲いかかる謎のラジコンヘリ。
攻撃しているのは一体誰なのか?

犯人の動機やらいろいろ突っ込みたいところはあるのですが、難しいことは考えないで息抜きの読書として読む分には楽しめました。

ブック・ジャングルブック・ジャングル
石持 浅海

文藝春秋 2011-05
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「ホームレス歌人のいた冬」三山 喬  

三山 喬の「ホームレス歌人のいた冬」は、秀逸なノンフィクション。

2008年の暮れ、朝日新聞の「歌壇」欄に掲載された歌の投稿者住所には(ホームレス)と書かれていた。

 (柔らかい時計)を持ちて炊き出しのカレーの列に二時間並ぶ
                   (ホームレス)公田耕一

この歌をはじめとして、その後も多くの歌が投稿され、歌壇に掲載される。しかし、正体を明かさないまま、約9か月後には投稿も途絶えてしまった。
関連する短歌が投稿されるようになり、新聞記事にも取り上げられ、話題を集めた公田耕一氏の正体と消息を求めての著者の旅が始まる。

著者は、路上での「最初の晩」がどんなものだろう、と冬の日に野外で泊まって追体験をし、歌に残された手がかりから、横浜の町を歩き回る。まるでミステリーを読んでいるような面白さがある。

公田耕一氏はどういう人物だったのか。そしてなぜ投稿をやめてしまったのか。
公田という名前の読み方にしても、「こうだ」「くでん」「きみた」と人それぞれ。公田氏の作品を読んだ人たちの心に、それぞれの公田像があったと述べている。

ホームレスの人々との交流や考察もあるが、暖かい視線は、いつ自分もそちら側に行くかもわからないという気持ちから来るものだろう。おすすめの一冊。

ホームレス歌人のいた冬ホームレス歌人のいた冬
三山 喬

東海教育研究所 2011-03
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「カササギたちの四季」道尾秀介 

道尾秀介「カササギたちの四季」を読みました。

春「鵲の橋」、夏「蜩の川」、秋「南の絆」、冬「橘の寺」の4篇からなる連作短編集。各短編の題名のカササギやヒグラシなどは、それぞれ登場人物の名前に関連しています。

店長の華沙々木と、美大出身でリペア作業担当の日暮の二人で営んでいる「リサイクルショップ・カササギ」。
店に入り浸っている中学生南見菜美は、事件があると突拍子もない推理を述べる華沙々木のことを、名探偵と思い込んでいますが、実際は、日暮が裏工作をしているのでした。
「マーフィーの法則」を愛読している華沙々木と、その場にあるものを利用して、事件を解決に導く日暮のコンビがいい味を出しています。

「カラスの親指」が好きな人はこれも気にいると思います。

カササギたちの四季カササギたちの四季
道尾秀介

光文社 2011-02-19
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「トロイメライ 唄う都は雨のち晴れ」池上永一 

池上永一「トロイメライ 唄う都は雨のち晴れ」を読みました。
19世紀の琉球王国を舞台にしたファンタジー歴史小説「テンペスト」のスピンオフ小説「トロイメライ」の続編です。

新米岡っ引きとして失敗や悩みも多かった主人公の武太も、続編の今回は、成長ぶりが見られます。
連作短編集で6篇が収められていますが、その中で私が好きなのは「職人の意地」と「芭蕉布におられた恋」ですね。
「職人の意地」では十貫瀬の料理自慢のをなり宿の3姉妹と、うるし工房の職人たちが、新作の菓子器と菓子のコンテストに参加する話です。料理自慢の姉たちにこき使われる末娘と、工房の師匠と兄弟子の手伝いで時間がない新入り弟子の二人が逆境にも負けずに挑戦します。
他の作品も、痛快な結末のものもあれば、現実的で悲哀にみちたラストに余韻がのこるもの、と色んなテイストの作品があり、飽きさせません。
正体がわからないままの人物もあり、続編が出たらまた読みたいです。

トロイメライ 唄う都は雨のち晴れトロイメライ 唄う都は雨のち晴れ
池上 永一

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未読の方は、こちらをお先にどうぞ。
トロイメライトロイメライ
池上 永一

角川書店(角川グループパブリッシング) 2010-08-18
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