「共感覚者の驚くべき日常~形を味わう人、色を聴く人」 

「共感覚者の驚くべき日常~形を味わう人、色を聴く人」は、なかなか面白かった。
共感覚とは、音に色を感じたり、音の触覚を感じるというように、一つの感覚が別の感覚を「不随意に」(つまり本人の意思に関係なく)換気するという。このような能力は、生まれつきのものであり、10万人に一人しかいない。(現在ではもっと多いといわれている)
この本は、共感覚者の脳の中でいったい何が起きているのか、を探るミステリーのような書である。

第1部は「ある医学ミステリー」と題して、神経科医の著者が、生まれて始めてであった共感覚者の友人の協力を得て、共感覚が、脳のどの部位で起きているのかを探っていく。素人や友人との会話という形式を取り入れることによって、専門的な知識をよりわかりやすく説明することに成功している。

第2部「情動の重要性についてのエッセイ」では、「意識」「情動」「メタファー」などについて著者なりの考えを述べるエッセイ。

しばらくアマゾンのベストセラーリストに載っていた『生物と無生物のあいだ (講談社現代新書 1891)』も、生命や遺伝子について、ミステリー仕立てで、なおかつ著者の研究のアプローチなどについても述べられていた。『生物と無生物のあいだ』を楽しんだ方なら、こちらの「共感覚者の驚くべき日常」も楽しんでもらえるのでは、と思う。

共感覚者の驚くべき日常―形を味わう人、色を聴く人共感覚者の驚くべき日常―形を味わう人、色を聴く人
リチャード・E. シトーウィック Richard E. Cytowic 山下 篤子

草思社 2002-04
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