「月光浴」旭爪あかね 

「月光浴」は、「稲の旋律」の続編。「稲の旋律」は、私の大好きな小説でこのブログでも、はじめのころに紹介記事を書いています。⇒おすすめの本「稲の旋律」

「稲の旋律」は、引きこもりだった千華が、農家の青年晋平と出合い、農業と触れ合う中で変わっていく様子を往復書簡の形で描いていました。千華のその後を描く本書「月光浴」も、なかなか読みごたえのある一冊でした。
農業大学の卒業生の仲間たちを描いた「風車の見える丘」とも登場人物がリンクしています。

一歩踏み出そうとしながらも、新しいことに挑戦したあとは、朝起きられなくなってしまう千華。
農業をやっていきたいのに、農業だけでは食べていけず、農薬でアトピーが悪化してしまう新。
新の友人でトラック運転手の靖は、過労の末、事故を起こしてしまう。
トラック運転手の過労の実態を探ろうと、ルポライターの榛名は調査を始め、千華も協力しようとするが・・・。

明るい話ばかりではなく、それぞれがつらい状況に陥ったりもするのですが、少しずつ明りが見えてくるような感じがいいですね。

表題の「月光浴」は引きこもりから抜け出している途中にある千華のセリフから。

  「なんだかね。太陽の陽射しが降り注ぐ明るい場所には、まだまだなかなか行けそうにない感じがするんだ。外に出るには出たんだけど……月の光を背中に受けて、薄闇のなかをとぼとぼ歩いているみたい」
  「月光浴だね」

自身も引きこもりの経験がある作家だからこそ書ける苦悩からの再生の物語。
弱い者への温かい目線がとても心地よいです。
千華が身近に感じられて、彼女の人生を応援しながら読み進めていました。
大切な人に読んでもらいたい一冊です。

4406053042月光浴
新日本出版社 2010-01-20

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未読の方は、「稲の旋律」をお先にお読みください。
4406028781稲の旋律
新日本出版社 2002-04

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コメント

はじめまして。

あーー、嬉しくてすぐに飛んで来ました。
ももんがさんの所で、牛くんの母さんのコメントをいつも拝見してかってに
和んでいました。
そしたら、ももんがさんが
「牛くんの母さんが、ドリトル先生の動物達の名前、全部あってるって
コメントくれましたよー」って
教えてくれました。

ドリトル先生のシリーズ大好きです。
「オシツオサレツ」すごい恥かしがりやの頭が前と後ろにあるあの動物ですね!
恥かしがりやなのに、先生の為に
サーカスに出るんでしたね。
ドリトル先生の郵便局の話も大好きです。
ダブダブって、おばさんでした?
それともおじさん?
料理上手ですよね。
あーー、話はつきません。
もう一度、読みたくなりました。
ありがとう!!

フィリフヨンカさんへ

フィリフヨンカさん、こんばんは~。
コメントありがとうございます。
えぞももんがさんのところで、いつもお見かけしているので、はじめまして、という感じがしませんね。

さて、ドリトル先生シリーズは、私の心のふるさとです。
「オシツオサレツ」は、その通りです!恥ずかしがり屋の動物です。
アヒルのダブダブは、家を出ていったドリトル先生の妹の代わりに、家事全般をこなす有能な家政婦でしたね。
郵便局では、鳥たちが世界中に手紙を運ぶんですよね。
ドリトル先生の話だと、筆がとまらないので、あらたに記事書くことにします。

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