「スリーピング★ブッダ」早見 和真 

早見 和真「スリーピング★ブッダ」を読みました。

お寺の次男として生まれ、跡継ぎとして父から期待されている兄とは違って、自由に生きるように、と育てられながら、父からの愛情を望んでいた広也。母と兄が事故死したあと、仏教系の大学に進み、福井県にある総本山へ厳しい修行を受けに出発する前の得度式では父親と対決します。

第一章ですっかり、この小説の世界に引き込まれました。

第二章では、もう一人の主人公、隆春が登場します。隆春は、大学生ロックバンドのギタリスト。ラジオのオーディション番組に挑戦しますが、バンドのメンバーたちは、将来の進路について音楽以外のことを考えます。「安定した生活」について考えた隆春は、実家の町工場の経営が思わしくないことを知り、「坊主」なら安定しているんじゃないかと考え、広也に近づきます。

二人の修行時代、そして、修行が終わってからのそれぞれの生き方、新しい寺での生活と話は続いていきます。

仏教界を舞台にした青春小説ですね。
家族とは、宗教とは、命とは・・・。いろんなことを悩み、考える主人公たちとともに、密度の濃い時間を過ごすことができました。

スリーピング★ブッダスリーピング★ブッダ
早見 和真

角川書店(角川グループパブリッシング) 2010-09-25
売り上げランキング : 184605

Amazonで詳しく見る
by G-Tools



↓ブログランキング参加中。よかったらご協力をお願いします。
にほんブログ村 本ブログ 絵本・児童書へ
関連記事

コメント

変な題名なので、いい加減な本かと思って読み始めたら、宗教としての仏教のあり方を真摯に追求し、かつ、現実的な制約もしっかり描いて、読み応えがありました。

ディックさん、こんばんは~。
コメントありがとうございます。
ディックさんに指摘されるまで、この本の前半が曹洞宗、永平寺をモデルにしていることに気が付きませんでした。

青春小説としての前半と、なんでこうなるの?という感じの後半の展開のギャップに、どう感想を書こうか悩んだのを思い出しました。

『坊主DAYS』の感想を準備中ですが、そちらは臨済宗、これで代表的な禅宗がよくわかります。
先日「法然と親鸞」の展示を見に行き、鎌倉へ行ったとき本尊出張中で見られなかった浄光明寺の阿弥陀仏の立派さにびっくり。浄土宗・浄土真宗の研究へと発展しつつあります。

ディックさんへ

ディックさん、こんばんは~。
コメントありがとうございます。
仏像についての本は色々読んでいるのですが、仏教の修行や仕組みについては、この本や「坊主DAYS」などで知識を得ている程度です。禅宗について学んでから仏像を見るとまた違う感じ方になるのでしょうね。

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://peacemaker9.blog113.fc2.com/tb.php/1238-f95ad310

スリーピング・ブッダ/早見和真

スリーピング★ブッダクチコミを見る  広也は敬千宗憲和寺の跡取り息子だが、元々は兄が後継者として育てられ、本来は自分が後を継ぐつもりではなかった。15歳のときに兄と母が ...

  • [2011/11/16 21:51]
  • URL |
  • ディックの本棚 |
  • TOP ▲