「どうすれば「人」を創れるか―アンドロイドになった私」 

『どうすれば「人」を創れるか―アンドロイドになった私』を読んだ。

著者は、大阪大学大学院基礎工学研究科システム創成専攻教授の石黒浩氏。「ロボット学」の研究者である。
ロボットを作ることというよりはむしろ、ロボットを通して「人間とは何か?」を考えている、という。

面白い話がいろいろでてくる。
「不気味の谷」。ロボットをどんどん人間に近づけていくと、次第に親近感が増していくが、人間に非常に近づいたある瞬間、とたんに親近感が失われ、不気味に見える。見かけが人間そっくりなのに、動きがロボットのようだと、まるでゾンビを見るような不気味さが出現するのだという。

著者は、人間そっくりのロボット=ジェミノイドを作ったが、驚きを自分自身で感じるために、一体は本人がモデルとなり、もう一つは、女性をモデルとした。
ふだん鏡で見ている自分の顔は左右逆転しているが、ジェミノイドは、自分と同じであるから、鏡で見慣れている自分とは異なっている。自分が思っている自分は、他人から見えている自分とは別のもの?

ジェミノイドを作成して5年経ったら、自分とそっくりに作ったはずなのに、見かけが違ってくる。
その原因はシリコンの経年劣化と、自分の老化。
ジェミノイドを作りなおすのではなく、自分がダイエットをし、美容整形手術を受ける、という選択をしたというのも面白い。(しかし、周りは気づかない)

アンドロイドを使っての演劇にも取り組む。
ジェミノイドを動かすのが本人よりもうまい俳優に、モデルとなった女性は、なんだか悔しい思いをしたという。

他にも書き切れないくらい面白い話があったので、興味のある方はぜひ一読を。

なお、男性と女性、それぞれ一体ずつのジェミノイドで、男性の場合は**、女性の場合は**、というようにいろいろ考察しているが、性差なのか個人差なのかは、もっと数を多く観察しないとわからないのでは、と思った。

どうすれば「人」を創れるか―アンドロイドになった私どうすれば「人」を創れるか―アンドロイドになった私
石黒 浩

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コメント

面白そうですね

読んでみたいと思いました(^^)
今、図書館から借りてる本を読み終えたら、読んでみます!

えりりさんへ

えりりさん、こんばんは~。
コメントありがとうございます。
いろいろ面白い話が載っていましたが、全部は紹介しきれません。あとは本を読んでくださいね!

はじめまして

面白そうな本ですね。
すごく興味が出ちゃいました!
さっそく買って読もうっと(^^)

  • [2012/01/19 08:36]
  • URL |
  • かおりんぱっぷ
  • [ 編集 ]
  • TOP ▲

かおりんぱっぷさんへ

かおりんぱっぷさん、はじめまして。
コメントありがとうございます。

私もどなたかのブログでこの本の紹介を拝見して読みたくてたまらなくなりました。
自分そっくりのアンドロイドを作るだけでも変なのに、アンドロイドに合わせて美容整形までしてしまうなんて、やっぱりこの教授は変わっています。だからこそ、他の人が真似できない研究ができるのでしょうね。
「ロボット」と通じて、「人間」を考えるという奥の深い本でした。

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