「人間はどこまで耐えられるのか」フランセス・アッシュクロフト 

「人間はどこまで耐えられるのか」を読む。
生理学者が、一般の読者のために、人体の極限について書いた本。実体験に基づく体の変化を描写しつつ、さまざまなデータに基づいた人間の体の限界について語っている。基本的な生理学の説明もとてもわかり易い。

以下、本書の章立てとそれぞれで印象に残ったところを少しだけ紹介。

「第1章 どのくらい高く登れるのか」では、高山病や大気圧の話。
「第2章 どのくらい深く潜れるのか」では、圧力のメカニズムや減圧症について。日本の海人の話まで登場する。
「第3章 どのくらいの暑さに耐えられるのか」
指宿温泉での体験に始まって、汗をかくことや熱中症について。辛さの単位スコビルについても言及している。
「第4章 どのくらいの寒さに耐えられるのか」
昔の南極探検家のメモに、寒いところでむき出しの金属に触って肌が凍りついたときのアドバイスとして、その部分に尿をかければ(!)、暖かい尿が水を溶かして肌を傷つけずに離せると書かれていた。著者は、当時の探検隊が全員男だったのだろう、と考察。
「第5章 どのくらいの速く走れるのか」
オリンピックを見ながらこれを読むと面白い。ドーピングについても詳述。
女性が男性より優れている競技が一つあり、水泳の長距離レースだという。皮下脂肪が多いので有利なのだそうだ。
「第6章 宇宙では生きていけるのか」
宇宙における人体がどうなるのか、無重力状態のために起こる体の変化について。宇宙にいると背が伸びるので、椅子が窮屈になる。体液の移動の話が面白かった。
「第7章 生命はどこまで耐えられるのか」
深海の高温の環境にいる生物、冷凍保存、宇宙に生物はいるか、という話まで。


理系を目指す高校生、生理学を学ぶ学生にもおすすめの1冊。


人間はどこまで耐えられるのか (河出文庫)人間はどこまで耐えられるのか (河出文庫)
フランセス アッシュクロフト Frances Ashcroft

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関連する本として、こちらも面白かったです。
自分の体で実験したい―命がけの科学者列伝自分の体で実験したい―命がけの科学者列伝
レスリー デンディ メル ボーリング C.B. モーダン Leslie Dendy

紀伊國屋書店 2007-02
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