「錯覚の科学」(文春文庫) 

文春文庫「錯覚の科学」(クリストファー チャブリス ダニエル シモンズ)を読みました。

読む前は、「錯覚」というと、だまし絵のような動いていないのに動いているように見える絵とか、同じ長さなのに違う長さに見える線、などが登場するのかと思いましたが、そういうものではなく、この本で扱っているのは、人間の感覚がいかにいい加減か、という話でした。

暴行された女性が犯人の顔をしっかりと覚えたつもりだったのに、真犯人は別人だった、とか、身近な人の体験したことを何回も語っているうちに自分の身に起きたことと勘違いしてしまうこと、など、様々な事例が取り上げられています。
えひめ丸の沈没を引き起こした潜水艦の艦長も、見えていたはずの船を見落としていました。

車を運転しながら携帯電話で話すことの危険性も取り上げられています。
携帯で話していると誰でも注意がそがれてしまうということ。
助手席の人と話すのは禁止しなくていいのか、という意見に対して、同乗者は、運転手に話しかけるときに、難しい判断を必要とするような話はしないものだし、危険を察知して教えてくれることもできる、と反論しています。なるほど。

他にも、いつも見ていて知っているつもりの物事だって実は知らないんだよ、ということを、自転車の絵を描かせてみればわかる、と述べています。
確かに、自転車の仕組み、ってわかっているようでわかっていない、とあらためて見直してしまいました。

自分の知識や能力についても多くの人は、過信している、だとか、サブリミナル効果やモーツァルトの音楽を聴くと頭がよくなるというのが嘘であることなどが、実験結果を元に証明しています。

人間の知覚にまつわるいろいろな話が出てきて興味深い一冊です。


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クリストファー チャブリス ダニエル シモンズ Christopher Chabris

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