「ガン病棟のピーターラビット」 

多作な作家中島梓さんの闘病記。
以前乳がんになったこともある中島梓さんが、今回は黄疸で発症してがんセンターで大手術を受ける。
発症前のことから、診断、入院、手術、その後の闘病、と詳細な記録をもとに、その時感じたことなどを書いている。

中島さんは、膵頭十二指腸切除という、消化器の手術の中でも特に大変な手術を受けられたわけだが、楽天的な見方でつらさを乗り切る様子に、読んでいるほうも励まされる。

表題の「ピーターラビット」は、入院中に旦那さんが買ってきてくれたぬいぐるみ。左手に人参を提げているのがなんとなく、「あずささんがごはん食べられるようになるまで僕もお預けしています」と言っているみたいで、心がなごんだ、とのこと。

一方、「進行がん」という人生の期限が決められてしまう病気と、脳卒中とを比較して、脳の機能が失われることのほうが怖い、と書いている。
小説を書く、という高度に知的な職業をしているだけに、自分が自分でなくなることへの恐怖心が強いのだろう。

「病」によって「死」を感じることにより「生」を見つめなおす。いま、生きていることに「幸せ」を感じる、とあとがきに書いてある。多くの人に、著者のメッセージを読んでほしいなと思った。

ガン病棟のピーターラビット (ポプラ文庫 (な1-1))ガン病棟のピーターラビット (ポプラ文庫 (な1-1))
中島 梓


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ガン病棟のピーターラビット (ポプラ文庫 (な1-1))

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  • [2008/11/05 09:27]
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