「桜川ピクニック」 川端裕人 

川端裕人は好きな作家のひとり。文庫化されたものはたいてい読んでいる。
「みんな一緒にバギーに乗って」で、男性保育士からみた子育ての現状を描いた著者が、今度は、お父さんの側から見た子育てを描いたのが、「桜川ピクニック」。

6つの連作短編からなるが、どの家庭も子どもは保育所に行っており、母親よりも父親がメインで子育てを行っているようだ。

「青のウルトラマン」では、虐待の記憶を持つ恵が、虐待の現場を目撃してからおかしくなってしまう様子を描く。「前線」では、紛争地帯でのカメラマンの仕事をしていたが、育児休暇をとっている慎二が主人公。電車の中の女子高生との出会いから、自分を見つめなおす。
「うんてんしんとだっこひめ」は、まもなく弟か妹が生まれる状況の子どもをめぐって。
「夜明け前」は、保育所のお父さんたちが交流会と称して飲み会を行い、日頃のストレスを解消しようとするが・・・。
「おしり関係」では、男女の体の違いに興味を持った娘にふりまわされる恵が、自分の痔瘻の手術もありさらに事情は複雑になる。
最後の「親水公園ピクニック」はこれまでの登場人物が総出でピクニックの場で交流する。

お父さん側から見ると、「育児」もまた違う見方ができるのだなあ、という新鮮な感じと、育児に大きくかかわることについては、やはりどのお父さんたちも心のどこかに抵抗を感じながらやっているのだろうな、これまでの性別役割分業に縛られているところから、解放されるのは簡単ではないのかな、などと思いながら読んだ。

育児中のお父さんたちやこれから子育てをするだろう男性におすすめの本。

「みんな一緒にバギーに乗って」と同じ登場人物も出ているようで、こちらも再読したくなった。

桜川ピクニック桜川ピクニック
川端 裕人


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桜川ピクニック

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  • [2009/01/19 22:42]
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