「ボクシング・デイ」樫崎茜 

イギリスやオーストラリア、カナダには、「ボクシング・デー」という休日があるそうです。
「ボクシング・デー」は、クリスマスの翌日、12月26日で、この名前の由来はいくつかあり、有力なのは、教会がクリスマスの前に、貧しい人のための寄付箱を設置して寄付をつのり、クリスマス翌日に箱を開けてプレゼントとして配ったから、という説。もう一つは、クリスマスにも休めない使用人のために、クリスマスの翌日にプレゼントの箱と家族と共に過ごす休日を与えたという説です。

本書「ボクシング・デイ」の主人公は、「き」と「ち」の発音の区別ができないために、週に1度、「ことばの教室」で訓練を受ける小学4年の夏目栞。
「ことばの教室」で教えてくれるのは、子どもたちに慕われている定年間近の佐山先生。教室を抜け出して「ことばの教室」に通っているという理由で栞がいじめにあわなかったのは、佐山先生の威力かもしれない。

学校のシンボルのセコイアの木が伐採されるという噂を聞いて不安になる栞。子どもたちはセコイアの伐採の反対運動を始めます。
佐山先生に「目をつぶったらセコイアがまぶたの上に浮かんでくるくらい、じっくり心に焼き透けておくんだよ」と言われた栞は、毎朝早い時間にセコイアに触れに行きます。

ボクシング・デイについて、「すべての人にプレゼントをもらう機会があって、プレゼントを開ける権利がある。そう思うと、とても人間が好きになるんだ」と語る佐山先生。
一日遅れでプレゼントを開ける子どもたちの笑顔が、何よりも好きだと話します。

大人になって栞は、佐山先生がいた小学校の思い出は、毎日がプレゼントの箱を開けていたようなものだと回想するのです。

同級生の男の子、千晶くんのセリフがよかったです。
なんだかしみじみと心に残る作品でした。

ボクシング・デイボクシング・デイ
樫崎 茜


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